干物の干し方
干物の干し方
食品は、時間が経過するにつれて腐敗やカビの発生などを起こします。いわゆる「傷み」が生じることです。人間は古くから食品の傷みをどのようにすれば少なくできるかを考えてきました。そして塩漬け、乾物、缶詰、レトルト食品など保存性の高い多くの食品技術が開発されました。
干物は干すことによって表面に膜を形成して保存性を高め、独特の食感と食味を形成するものです。天日干しが基本となりますが、大量生産や日々の計画的生産を行うために機械乾燥も行われています。干物の種類は多く、そのまま干したもの、内臓を除いて干したもの、焼いたり煮たりした後干したものなどその食材の特徴を引き出した干物が多くあります。
以下に主な干物の干し方の種類を列挙します。
干し方名 | 方法 | 魚種類 |
素干し | 古くからある干物 | 干しするめなど |
生干し、 一夜干し | 軽く水分を抜いたもの、保存性が低い | ししゃも、イカなど |
丸干し | 内臓を取り除かないで生干ししたもの | 目刺しなど |
開き干し | 内臓を取り除いて干したもの | サンマ、アジ、サバなど |
寒風干し | 冬の潮風にあてて干したもの | 鮭など |
味醂干し | 味醂、調味液に漬け込んで干したもの | アジ、サンマなど |
焼干し | 焼いてから干したもの | サンマ、イワシなど |
煮干し | 煮てから乾燥させたもの | イワシ、シラス干しなど |
灰干し | 紙などの中で上下に火山灰を敷き詰め、身の水分を吸収させたもの | アジ、サバなど |
文化干し | 透水性のあるセロファンなどに挟み吸湿剤の中で乾燥させたもの。 | 特にサバ |
多くの干物の塩の仕方や漬け方
干物の材料となる魚に塩をする方法なのですが、魚の種類によって塩水に一定時間漬ける方法と、振り塩をする方法があります。
- 干物の塩漬けの方法
- 「立て塩方法」これは、塩水に漬け込む方法で、その理由は、
1.塩水に魚のエキスが溶け込んで、味がまろやかになること
2.作業性が良く、一定の塩加減のひものが出来ます。
- 「立て塩方法」これは、塩水に漬け込む方法で、その理由は、
- 「振り塩製法」は開いた魚に塩を直接擦り込んだり、まぶしたりする方法。塩加減が難しいので、慣れないと失敗するかもしれません。
- 味醂干しの漬け方
- 塩水の替わりに、味醂、醤油、砂糖を混ぜた調味液に漬け込みます。