生干し、 一夜干し
生干し、 一夜干し
生干し、一夜干し
干物は保存食としての意味合いが強く、魚を乾燥させることで水分活性を下げることを目的に作られていました。
しかし、水分が少なくなれば保存性は増すのですが、食感は硬くなり魚本来の持ち味が失われてしまいます。
また、天日干しは太陽のエネルギーを利用することで手軽に短時間に干すことは出来ますが、気候の影響で品質が不安定になりがちな上、紫外線によって脂が酸化してしまう欠点があります。
そこで一夜干しが開発されたのです。
一夜干しは天日に当てずに軽く干して作る干物な為、水分が多く残り保存性は低くなりますが、紫外線による脂の酸化を防ぎ、過度に干し過ぎないことで、より生魚に近い食感を得ることが出来るのです。
その為、一夜干しは魚をより美味しく食べる為に作られた干物ということが出来るでしょう。
一夜干しの作り方
一夜干しはご家庭でも作ることの出来る干物ですので、作り方について簡単に紹介しておきます。
まず、一夜干しにする魚の頭を落として腹開きにし、はらわたをキレイにとって水で洗い、海水より少し濃いめの塩水(水1カップ:塩小さじ1.5杯)に2時間ぐらいつけておいて下さい。
もし塩分を気にされるようならば、40分くらいでも構いません。
時間が経ったらキッチンペーパーで水気を拭き取り、すだれの上に重ならないように並べて下さい。
そして、天気の良い日に風通しのよい日陰で1日間干したら一夜干しの完成です。
ただし、半日たった時点で一度裏返すようにして下さい。
1日で出来上がりますので、その日の夕食にでも食べることが出来ますよ。
ただし、ご家庭で作る場合は、作ってから出来るだけ早く食べるようにして下さい。